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経済学部 キャリア教育関連科目「キャリア講座C」

  • 株式会社都市樹木再生センター
    相談役
    東野 喜次 様

講演日:2024年6月5日

インタビュー

現在の仕事に就きたいと思った理由、きっかけは何でしょうか

元々私は造園業を営んでいました。バブル崩壊後に建設業界も混迷している中、2001年に廃棄物処理法が改正され、京都議定書などにより緑化廃棄物の野焼きが禁止になりました。それにより廃棄物の違法処理が頻発し、社会の目が厳しくなりました。適法処理の費用が高く困っていた同業他社も多かったため、「それなら自分が事業化しよう」と思い許可申請に着手しました。

仕事の魅力、やりがい、心掛けていることを教えてください

私は何事においても、前例がある既存事業に興味がなく、「他者がやっていないことを自分ならどう進めるか」に興味がありました。造園業でも、何もない所に石を組み、水を流し、その空間を作り出すことに意味を見出していました。その延長上に今の仕事もあり、常に何が最良で、何が出来るかを考えることにやりがいを感じています。
【今を生き帰れない過去は振り返って悩まず、明日に思いを寄せる事】

難しいと感じることは何でしょうか
また、それをどのように解決していますか

仕事をする上でも市井の中でも、多くの人がそれぞれの思い、自分の正義にしたがって暮らしている中で、自分の思いを伝えることが難しいと感じています。起こっている事象、事柄には常にその人の思い(正義)があります。その事に思いを向け尊重をしながら、私ならこの様にすると伝え進んできましたが、今でもそれが正しいかどうかは疑問です。(他者の意見をもっと聞くべきであったか等)

この業界を目指す学生や、就職活動を控える学生(業界問わず)へのアドバイスをお願いします

当社はそれぞれ連携しながらも形態の異なる業種です。都市樹木においては、機械業務に精通し重機作業の資格、BPSにおいてもボイラー技師、電気工事技師などの資格が必要になるため、資格取得を考えながら業界の内情を知り、就職活動を行うことが重要です。総合職も含め、一般的には就職することが目的ではなく、業に就いてからの考え方ではないでしょうか。大切なのは、教えられたことを忠実に再現することではなく、何事も基礎力を磨いた上で、その時々の場で今何をすれば、どうすれば最善なのかを考えることだと思います。

今回の講演で学生の皆さんに一番伝えたかったことは何でしょうか

事業でも日常でも、節目節目で決断を迫られることがあります。その時々の進め方を「この決め方以外方法がない」と決断すれば、前へ進む以外ありません。困難は次の決断時に解決策になります。
【若者よ、お前はなぜそう急ぐのか。なぜそうまでしてセカセカ先を急ぎ焦るのか。どんなに急いでも人間の行き着く先は同じだ。急ぐことはない、焦ることもない、もっとゆっくりもっとじっくり胸を張って堂々と、大地を踏みしめて歩きなさい。やがて確実に目的の所に着く、急ぐことはない。】