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大阪産業大学からのお知らせ

令和6年度 9月期学位授与式および卒業式が挙行されました

令和6年9月20日(金)、大阪産業大学にて令和6年度9月期学位授与式および卒業式が挙行されました。
小川学長より祝辞が贈られ、学部生62名が巣立っていきました。
卒業者の皆さまの今後のご活躍を心から願っております。ご卒業おめでとうございます。

学位を授与された皆さんへ

本日、大阪産業大学を卒業される皆さん、また大阪産業大学大学院を修了される皆さん、学位記を授与されましたこと、本学の教職員を代表し、心からお祝い申し上げます。また、この晴れの日にご来場いただきました御家族、ご友人の皆さまにも心からお祝いを申し上げますと共に、教職員一同、皆様方の本学への教育?研究に対しての御支援に心より感謝いたします。

皆さんの卒業にあたり、三つのことをお話しておきたいと思います。
一つ目は、社会に出たときに様々な情報やデータに基づいて仕事をしていくと思いますが、その情報やデータが正しいかどうかという自己判断が重要であることと、また、データに現れてこない大事なものがあるということです。現在の社会はSociety5.0の社会であり、デジタル技術、データサイエンス、AIの時代となっています。巷には洪水のような情報が流れ、AIによってデータで判断され、質問すれば一定程度の回答が得られる時代となっています。ただ、どんなデータが参照されたのか、データやニュースの出典はどこなのか、またそれがどの程度信頼できるものなのか、までは示してはくれません。やはり最後は自分が判断するということになります。

また統計やデータには表れない、あるいは表すことが困難なものがあります。たとえば、海外から日本へ観光にやってくる旅行者が増えているのは、日本の文化とおもてなし、あるいは日本人の温かさ、親切さが評価されていることによるものだと考えます。しかし、このようなものを数値として表すことは非常に難しいと思います。数値やデータには現れてこないものにも非常に大事なものがあるということを忘れないでいただきたいと思います。

二つ目は、誠実であれということです。本学の建学の精神には、社会に対して誠実に貢献することをうたっており、このことが就職等において評価されています。数値としては、本学の就職率が高いということに集約されていますが、なぜ高いのかは、本学の卒業生によって築かれた実績と伝統によるものであり、誠実に社会に貢献するということによると思います。本学の出身であることに誇りを持っていただきたいと思います。

本学園の発祥は大阪鉄道学校で、創立は1928年です。4年後の2028年には創立100周年を迎えます。この100年の間には日本が危機的な状態に陥ったことが何度もあります。大きなものは戦争ですが、この他にも石油ショック、バブル崩壊というような経済的な危機があり、比較的最近では、阪神、東北、能登での震災もありました。しかしながら、非常に短い期間で復興を遂げ、依然としてG7と言われる世界の主要な国の一つであり続けていることは、日本人の規律と誠実に努力することによるものと思います。本学の建学の精神「偉大なる平凡人たれ」はまさにこれを表しており、名誉や利益を求めず、誠実に社会に貢献することは非常に平凡ではあるが、偉大なことであるということであり、時々は思い返していただきたいと思います。

三つめは学び続けるということです。現時点で既に長寿命の社会となっており、働く期間も非常に長くなっています。このような時代では、仕事の内容がいくつかのステージ、もしくはいくつかの業種を経験することになります。引退するまで同じ仕事ということは、ほとんどなくなりつつあります。したがって、皆さん自身が学び続け、新しい技術や社会に遅れないようにすることが必要とされています。自らを教育していくということを続けていただきたいと思います。

最後に、皆さんが幸せで充実した人生を送られることを心から願い、私からの贈る言葉といたします。

令和6年9月20日
大阪産業大学 学長 小川 和彦